エンジェルとのひとときを邪魔しないでくれよ
マジックアワーの時間帯も過ぎ、空はだんだんと漆黒の闇に包まれていきます。
我々はデッキの上にあるテーブルでおしゃべりをし始めました。
こんなにもエンジェルを独り占めして良いのだろうか。
正確にはエンジェルと2人きりではなく、4人だけど。
しかしせっかく楽しくおしゃべりしていたのに、途中で隣のテーブルに座っていた空気読めない系老人に絡まれてしまったのです。
最初に話しかけられた言葉は、小笠原で外来種として持ち込まれたトカゲみたいな生物の名前が思い出せないから教えて欲しいというのが始まりでした。
そのトカゲとはグリーンアノールという名前であり、私は知っていたのでそれを回答してあげたのですが、それをきっかけに他の話題も繰り出してきてグイグイと我々の輪の仲に入り込もうとするではありませんか!
おいおいおい、エンジェルとの貴重な時間を邪魔しないでくれよと心の中で思いつつ、そうしたら何とエンジェルも同じ気持ちだったらしく助け船を出してきたのです。
エンジェルの服装は半袖にスカートだったので夜の潮風が寒いという仕草をし始めたのです。
私がその仕草を見逃すはずがありません。
私は優しい声でエンジェルを気遣うかのように、
「寒い?船の中へ入ろうか?」
と声を掛けてあげました!
そうするとエンジェルは同意してくれてその席を離れることができ、老人の絡みから脱出することができたのです。
たぶんあの席にずっといたら、ずっとあの老人たちと話続けるハメになっていたでしょう。
ですが席を離れた後すぐに、エンジェルが夜空の星が観たいと言ってきたのです。
エンジェルさん、実は寒かったわけではなくて、あの場所から離れて我々との時間を少しでも長く共有したかったのです!
もうなんて可愛い子なんだ!
You are my ANGEL !!
エンジェルと見た夜空の星
我々は星空が観えるデッキの最上階に上がり、4人で寝転びながら夜空の星を眺めました。
その頃にはすっかり太陽も沈んで漆黒の闇が訪れていましたので、天の川まではっきりと見ることができました。
途中で我々の輪に、同じ宿に宿泊していたパリピ系男が絡んでくるではありませんか!
コイツ、エンジェルやK子を奪いに来たのか!!
と警戒してしまいましたが、結束の強い我々の間には入り込むことができないと悟ったのでしょうか、早々に自ら去っていきましたよ。
身の程を良くわきまえている奴で良かったですわ。
エンジェルとK子は人気者
星空を観終わった後は船内に戻り、ちょうど船内に空いている椅子があったのでそこでまたおしゃべりの続きです。
こんなにエンジェルを独占してしまって良いのだろうかという罪悪感もあったのですが、やっぱりエンジェルは人気者で我々が話していると、この旅で顔馴染みとなった男共が次々と声をかけてくるではありませんか。
しかもエンジェルだけでなく、K子に話かけている人もいます。
2人とも人気者なのですね。
そんな麗しき乙女2人を私とS氏が独占してしまっているので、船内中の野郎を敵に回してしまっているかもしれません。
野郎の皆さんごめんなさい。
続く。
旅で嫁を見つけよう!