世の中は絶妙なバランスで需要と供給が成り立っている
株式投資に限らずですが、モノには需要と供給のバランスというものがあり、バランスが釣り合ったところで価格が決まります。
私は中学の公民の授業で需要と供給の意味について習ったとき、とりあえず暗記はしましたが、机上の勉強だけでは何だか腑に落ちないというか消化不良というか実感が沸かないままでした。
しかし次第に大人になっていき、世の中という世界を見るようになると、やがて需要と供給というのが色んなところで実感するところとなります。
そして世の中のほとんどのモノは需要が予測され、それに基づいてモノが過剰にも過小にもならないように生産されており絶妙なバランスで成り立っているんだということを知ることになります。
過剰に生産されれば、モノが余りますので売れずにバナナの叩き売り状態になってしまいますし、過小に生産してしまえば本来売れるはずのものが売れなくなりせっかくのビジネスチャンスを逃してしまうからです。
実はこの世の中は我々が知らないところで緻密に計算され尽くした上で、秩序良くモノが供給され続け、需要のあるところへ日々絶え間なく供給されていることによって成り立っているのです。
しかしごく稀にこの需要と供給のバランスが崩れることがあります。
適切なたとえではないかも知れませんが、東日本大震災のときを思い出してみてください。
地震が起こった後、道路などのインフラがダメージを受けたため、物流網が滞ったことにより、水、食料、ガソリンなどあらゆるものが本来届くべき場所へ届かなかったことにより、店舗では品薄状態となりました。
こういう非定常な状態になると、普段であれば店頭に買い物に行けば必ず買えるので買いだめをする必要もないモノが、物流網が麻痺しモノが手に入らなくなることを知った人達は、我先にと買いだめ行動に出るようになります。
ただでさえ物流網の麻痺により供給が滞っているのに、そこへいつも以上の需要が発生しているのですから、あっという間に需要と供給のバランスは崩れ、モノが一時的にお店から無くなってしまうということが発生したことを覚えている方も多いと思います。
このように普段は秩序良く保たれていた需要と供給のバランスが何かのきっかけで突然そのバランスを失い、
需要>供給
となると、モノが手に入りにくい状況が発生しますので、どうしてもそのタイミングで欲しいなら、少ないパイを奪い合うという現象が自然と発生します。
そのためには普段より高いお金を出して買っても良いという人も一定数いると思います。
なので価格は自然と高くなってしまいます。
反対に、
需要<供給
となるとモノが余るので、いつでも手に入る状況だと高いお金を出してまで欲しいという人は減りますので、自然と価格は下がってしまいます。
株式投資において需要が増えることはお金持ちになるチャンスである
日常生活の需要と供給のバランスというのはそれほど崩れることは少ないです。
いきなりモノの値段が2倍になったり、1/2になったりすることはあり得ないですよね。
しかし株式市場において需要と供給のバランスが崩れるというのは日常茶飯事です。
短期間で株価が2倍になったり、1/2になったりすることが普通にあり得ます。
株式投資でお金儲けをするということは、この需要と供給のバランスが大きく狂ったときが大きなチャンスになるのです。
つまり需要と供給が狂う前に株式を購入しておき、需要>供給となったときに株価が高騰しますので、そのタイミングで株式を供給(売却)してあげれば利益を得ることができます。
ただそれがいつ訪れるのかは誰にも分かりませんが、訪れてから購入していては大きくお金儲けをすることはできません。
投資家ならば自ら予想を立てて、将来値上がりしそうな銘柄を探し出し、 一定期間保有するというある程度のリスクを取って投資をする必要があります。
予想するということは、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
それはなぜ株価が上がるかということを突き詰めて行けば良いのです。
その銘柄が欲しいという人が増えるから需要と供給のバランスが崩れて株価が上がるのですが、なぜ人々がその銘柄を欲しがるかをよく考えてみるとよろしいかと思います。
一例ですが、増収増益している会社、株主還元に意欲的な会社、市場変更したがっている会社、次世代の話題のシーズになりそうな会社などは、欲しがる人も多いかと思います。
そうやって将来人々がその銘柄に群がりそうな銘柄をいち早く仕込んでおき、需要と供給のバランスが大きく狂って高騰したときに、保有している株式を市場に供給してあげれば、お金を手に入れることができるのです。
まとめ
この世の中のあらゆるモノは需要と供給で成り立っており、そのバランスが崩れると価格の高騰または暴落が発生します。
株式投資においては、そのバランスが崩れてから高騰の最中に参加するのは大けがをする可能性もあるのであまり賢い選択ではないと思います。
そういうときは欲を出さずに見送って、将来需要と供給のバランスが崩れて高騰しそうな銘柄を淡々と調べることに徹したほうが結果的にお金を増やすことができる気がします。
むしろ投資活動のほとんどは銘柄を調べる淡々とした作業に時間を費やし、高騰する瞬間を見逃さずに売り抜けることができる人が株式投資で成功をしている人なのではないかと思います。
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